みなさん、はじめまして!北欧デンマークのロスキレ(コペンハーゲン郊外)で暮らしているライターの Yukaです。四季折々の行事・衣食住・ライフスタイルなど、これからさまざまなテーマでデンマーク情報を発信していきます。

ゆるっと北欧のヒュッゲが恋しくなったら、ぜひSTORIESを覗きに来てくださいね。さて、今回はデンマークのクリスマスのお話です。

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デンマーク人にとってクリスマスは1年でもっとも大切な行事。ハロウィンが終わるとすぐにショップも家も街もクリスマスモードに切り替わります。でも、日本人がイメージするクリスマスとはちょっと違うところもあります。

たとえば、日本ではクリスマスといえば恋人同士で楽しむイメージですが、デンマークでは家族と過ごすのが一般的(日本でいうとお正月に似ているかもしれません)

それから、デンマークに来て驚いたのは、クリスマスの主役がサンタクロースではないということです。わたしもデンマークに来るまではその存在を知らなかったのですが、北欧ではサンタクロースよりも、サンタクロースのお手伝いをする小人の妖精が圧倒的に人気なのです。この小人の妖精、北欧各国でそれぞれ呼び名があるようですが、デンマークでは「ニッセ(nisse)」と呼ばれています。

というわけで、今回はサンタクロースのお手伝いをする小人ニッセについてご紹介します!小人ニッセはこんな姿をしています。

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ニッセは姿を消したり、色んな動物の姿にもなれます。人間の姿になっているときは10歳の子どもくらいの身長で、老け顔で長いヒゲを生やしているらしいです。かわいいおじいちゃん風です。

ニッセはそれぞれの家庭に住んでいる「家の守り神」でもあって、ニッセが住んでいる家には幸福が訪れると言われます。だけど、 ニッセはいたずらが大好き。家主がちゃんとお世話をしてあげないと、ヘソを曲げていたずらをはじめます。ときには大きな災いを起こすことも。

ですから、デンマークの人たちは「家の守り神」ニッセが楽しく家に住みついてくれるように、クリスマスシーズンにはニッセの大好物「ミルク粥」を屋根裏や裏口などに置いておきます(ミルク粥さえ用意すれば、ニッセたちは喜んで家に住みついて、幸せを呼びこんでくれます!)

ニッセの大好物ミルク粥
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ミルク粥はシナモンやバターをつけると、甘くなめらかに。ニッセだけじゃなくて、子どもたちも大好きです。

それから、ニッセたちはクリスマスシーズンのインテリアとしても大人気です。ニッセを飾るだけで、家のなかがほっこり。いっきにクリスマスムードになります。ニッセがたくさん飾られている家に入ると、それだけで幸せな気分になります。「ニッセは幸せを呼ぶ」って、きっと本当なのでしょうね。

ニッセは日本ではなかなか手に入らないかもしれませんが、紙でも粘土でもフェルトでも何でも作れるので、良かったらハンドメイドで作って、ぜひご自宅に北欧デンマークの小人ニッセを飾ってみてくださいね。

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ヒゲもじゃのほうがリアルですが、こんな可愛い子どものニッセたちもいますよー!
我が家にもそろそろニッセを飾りたくなってきました。今年はどんなニッセに来てもらおうかなぁ。
毎年少しずつニッセを増やしていくのがクリスマス時期のちょっとした楽しみです。

【執筆者プロフィール】針貝 有佳(はりかい ゆか / Yuka Harikai Drejer)
北欧デンマーク在住のライター・トランスレーター。東京・高円寺出身。2009年12月からデンマーク暮らし。カフェ好き、読書好き、アート好き。非日常を味わえるような散歩や旅も好きです。