皆さま、お元気ですか? こちらデンマークは気温も上がって春らしくなってきました。外には彩り豊かな花が咲き乱れ、散歩がとっても楽しい季節です。わが家の庭でもチューリップが賑やかに咲いています。さて、今回はデンマークの代表的な食である「スモーブロ(smørrebrød)」についてご紹介させていただきます。
◎デンマーク人の生活に欠かせない「スモーブロ」
「スモーブロ」はパンにバターを塗って具をのせたオープンサンドイッチのことで、デンマークでよく食べられているランチです。レストランはもちろん、職場でも家庭でもランチにスモーブロが登場し、お弁当がシンプルなスモーブロという方もたくさんいらっしゃいます。
スモーブロに使うパンは、たいてい茶色いライ麦パンです。デンマークでは「ライ麦パン信仰」と言っても良いほど、ライ麦パンが健康に良いと考えられていて、学校に持参するお弁当にもライ麦パンが推奨されています。小麦粉に比べて食物繊維・ビタミンB群・ミネラルが豊富に含まれていて、食後の急激な血糖値上昇を引き起こさないのでエネルギーが長時間持続するのだそうです。
スーパーやベーカリーでは驚くほど色々な種類のライ麦パンが販売されています。黒に近い色から薄茶色まで様々ですが、。写真のように茶色く、ライ麦がたくさん詰まったものが王道です!ずっしりとした重い質感で、市販の商品は厚さ7〜8ミリ程度にスライスされています。
スモーブロの具はさまざまです!定番はローストビーフ、牛肉のタルタルステーキ、フリカデラ(豚肉のミートボール)、小エビ、サーモン、白身魚、ニシンの酢漬けなど。魚系からスタートして肉系を食べ、最後にチーズ系で締めるのが一般的です。週末にはビールをお供に食べ、お酒好きな人はスナップスと呼ばれる40度程度の蒸留酒も嗜みます。ちなみに、お弁当の場合は、ライ麦パンにサラミ・ハム・ツナ・レバーペーストなど手軽なものをのせるのが一般的です。
◎「カレイフライのスモーブロ」レシピ
せっかくなので、ここでスモーブロのレシピを1つご紹介したいと思います!
日本ではずっしりした質感のライ麦パンにはなかなか出会えないと思いますので、食パンでも作れる定番スモーブロをセレクトしてみました。デンマーク語で「スチャーネ・スクー(流星)」と呼ばれるカレイフライのスモーブロです。材料がすべて揃わなくてもあまり気にせず、雰囲気を楽しんでいただけたら幸いです。
〔材料〕全て適量、人数に合わせて準備をしてみてくださいね。
- カレイ(または白身魚)
- 小エビ(サッと塩茹でしたもの)
- アスパラ
- レタス
- 卵
- パン粉
- 塩コショウ
- バター(マーガリンでもOK)
- 食パン
- マヨネーズ
- キャビア(なくてもOK)
- ディル(ディルがあればデンマーク風の味になりますが、なければパセリでもOK)
- レモン
〔作り方〕
- カレイ(または白身魚)に溶き卵を絡め、塩コショウを振ったパン粉をまぶす
- アスパラは根元を切り落としてサッと茹でる
- フライパンにバターを入れ、1のカレイを焼く
- 食パンをトースターでカリッと焼く
- 焼きたての食パンにバターを塗り、レタス、カレイのフライ、マヨネーズ、アスパラ、小エビ、キャビア、ディル、レモンのスライスの順に盛りつける
ぜひランチタイムに、週末はビールと共にお楽しみくださいませ。というわけで、今回はスモーブロを「ヴェアスゴ(Værsgo / さあどうぞ)!」
【執筆者プロフィール】針貝 有佳(はりかい ゆか / Yuka Harikai Drejer) 北欧デンマーク在住のライター・トランスレーター。東京・高円寺出身。2009年12月からデンマーク暮らし。カフェ好き、読書好き、アート好き。非日常を味わえるような散歩や旅も好きです。 |